ペリカ田さん(仮名)のクリスマス

 ※一応本人の許可を得て書いていますのでご安心下さい

 

 

 

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ペリカ田さん(仮名・日本人)は、私の夫の先輩です。

 

大学時代のサークルの先輩なのですが、夫が就職してから数年後に非正規社員として入社してきたという捻れた関係です。

更にペリカ田さんは大学も中退してるので、もはや「先輩」と言って良いのか何なのかよく分りません。

 

ペリカ田さんは現在、40代前半で独身彼女無し。

うちの夫が「ペリカ田さんって女の人と付き合った事無いやろ?」(決め付け)と、問うた際は、「昔のバイト先に彼女が居た」と答えたそうです。

しかし、その容姿や付き合ったきっかけを追求されると「覚えて無い」の一点張りだったそうで、これはもうそっとしておいてあげて欲しい。 

 

ペリカ田さんは自分の外見に激しいコンプレックスがあるらしく、大学時代はよく「女は男の外見しか見てないからな!!」と憤っていたそうです。

(※客観的に見て特別不細工とかでは無いです。むしろ、清潔感や身だしなみの方が大問題だと思います。)

 

そんな彼にも大学時代に唯一ドライブデートに付き合ってくれた後輩の女の子が居たそうなのですが、

その女の子曰く、

「片道2時間、往復4時間、ず~~~っと愚痴聞かされてて吐きそうになった。」

 

そんなペリカ田さんの度を超したヒガミ根性女性の事を悪し様に言う点を見かね、同じサークルの男子(イケメン)が注意した所、

「お前が俺の顔に生まれてたらこうなってたんだよ!」

という名言を発したそうです。

 

と、女性にモテなかったせいかは分りませんが、徐々に大学に通わなくなったペリカ田さんはパ〇ンコにハマり、更に大学に行かなくなるという悪循環。

ずるずる、ずるずる…気が付けば、留年に留年を重ね、留年の上限ギリギリになっていた。

 

ところで彼の大学時代は、不景気真っ盛りの超氷河期にモロかぶり。

 

TVではアイ〇ルのチワワの続編が無限に流れて震えまくったり、武〇士がダンスを舞り狂ったり、また、巷では「090金融」という固定電話を持たない怪しい金融会社のチラシが電柱に貼られていたり…そんな黒い時代でした。

 

はい。

 

借金持ちの大学中退無職(20代後半)の誕生です。

しかも多重債務。

更に、一部は闇金

 

 

<その後の5年間>

・親に借金を返して貰う。

・実家に住みながらアルバイトをするがパチン〇と浪費は辞められず、また借金をする。

親に愛想を尽かされる。

・バイト先の常連さんから「ウチの会社人手が足りないから働かないか?」とスカウトされ、隣県で就職&一人暮らし。

・その業務内容は、『水道代を滞納している家の水道を停める』という、この就職氷河期に人手が足りないというのも超納得のしょっぱいお仕事。

・仕事の度に胸は痛み、なのに給料は安いので借金の利息は貯まる一方。色々な意味でギリギリの状態。

・しかし、(中退とは言え)国立大学に現役合格する程度には賢いペリカ田さん、一念発起して債務整理をスタート。

・仕事を辞めるか病むか…となった頃、ひょんな事から再度連絡を取り合う仲になったうちの夫から仕事を紹介され、地元に戻り夫の会社の契約社員となる。(この5年の間に就職氷河期は終焉を迎えつつあり、ちょうど人手が足りない部署があった)

 

…と、いう流れだったそうです。

 

ちなみに、実家に戻ったワケでは無く一人暮らしのまま引っ越したのですが、数年ぶりに実家を訪ねていったら見知らぬ家族が生活していた(自分に黙って家を買い引っ越しされていた)という逸話もあります。

(※現在は和解済み。)

 

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それからは、うちの夫にとって先輩のような後輩のような不思議な関係を保ちつつ、

彼なりに真面目に働き、

彼なりに債務整理を続け、

しかしパチン〇は辞められず、

そんな生活を10年近く続け、めでたく借金も完済し、現在に至ります。

 

が、この話は再度数年前に遡ります。

ペリカ田さんは、まだ借金を返済しつつ〇チンコに通っていました。

ちなみに、我が家の双子が産まれる前で、夫婦だけで暮らしていた頃の話です。

 

 

ある寒い冬の夜の事。

夫が、真面目な顔でこう言ってきました。

 

ペリカ田さんにお金を貸そうと思う。」

 

うちの夫は経済学部出身で数字に細かく、また、実家が自営業で景気の波や辛酸を味わいながら育ったため、お金に関しては結構シビアなのです。

ペリカ田さんのアパートの保証人だって断ったというのに、その夫がお金を貸す、と。

 

これはただ事では無いと感じた私は、

「い…いくら?」と、固唾を飲みつつ質問しました。

 

夫「1万円…か、5千円…かな…。」

 

安っす!!

いい歳した大人のお金の貸し借りなのに、安っす!!

 

 

何でも、久しぶりに社内でペリカ田さんを見かけたら激痩せしていたとの事で、

「お金が無くて2週間くらい安売りの食パンしか食べていない」

「交通費も使い込んでしまったから徒歩で通勤している(往復1時間半くらい)」

という、『激禄!現代日本の貧困中年!!』的な事情を語ってきたそうです。

 

 

夫「ペリカ田さん、現場仕事だから飢えと寒さで倒れられても困るし、取りあえずの栄養が摂れるお金を貸してあげようと思って…。」

 

私「夫が自分のお金から貸すんだから止めないけど、もう彼は病気だと思うから、現金を貸したらそのままパチン〇屋に流れる可能性があるよ。」

 

夫「それは否定できない。」

 

私「仕方ない、苦肉の策だ…私に案がある……。」

 

 

・・・・・

 

 

翌日夜、ペリカ田さんの近所のコンビニの駐車場にて、

 

クオカード5千円分と、我が家で眠っていた余り物の食料(もらいものの缶詰や乾麺)、私からの心ばかりの差し入れとして野菜ジュース…等々を差し出す、複雑な表情の夫、

 

それを受ける、私が知る限り最大限に痩せ細ったペリカ田さん、

 

そんな二人を暖かい車内から見守る私。

 

夫はすかさずペリカ田さんをコンビニ店内に誘導し、その場でクオカードを使って安価な商品を購入させ、カードを使用済みにさせました。

念には念を入れ、換金防止です。

 

久しぶりに食パン以外の食料にありつけたペリカ田さんの顔には、これまた久しぶりであろう笑みが浮かんでいました。

別れ際、私はふとある事に気付き、車の窓を開けて彼にこう言いました。

 

ペリカ田さん、メリークリスマス!」

 

 

 

ペリカ田さんのクリスマス・終~

 

 

 

<追伸> 

こんなペリカ田さんですが、私は彼の悲哀や人間臭さが嫌いではありません。(関わり合いたくは無いですが)

令和では、ペリカ田さんがパチンコを辞められますように。

 

 

 

 

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